所得税の配偶者特別控除(平成30年度改正)について

所得税の配偶者特別控除についてざっくり説明します。

 

1.所得税の配偶者特別控除

 配偶者の所得38万円収入が給与のみのときは、給与収入(額面)が103万円)をえるときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられます。

 ただし、夫婦でお互いに配偶者特別控除を受けることはできません。

  

2.配偶者特別控除額

(A)平成29年までについて

平成29年までの配偶者特別控除額

 

(B)平成30年以降について

①所得税の納税者(控除の適用を受ける人)と配偶者の合計所得金額の配偶者

 特別控除の一覧表

平成30年以降 配偶者特別控除額一覧表 合計所得金額

 

②所得税の納税者(控除の適用を受ける人)と配偶者の収入を給与のみとしたときの給与収入(額面)の配偶者特別控除の一覧表

平成30年度以降 配偶者特別控除一覧表 給与のみ

3.控除対象配偶者

(A)平成29年までについて

①所得税の納税者本人(所得控除を受ける人)の合計所得金額が1,000万円であること。

  ※収入が給与のみのときは、給与収入(額面)が1,220万円以下

配偶者12月31日において次の全ての要件に該当する人のことをいいます。

(ア)民法の規定による配偶者(=婚姻の届出をしている配偶者)であること。

     ※内縁関係の人は該当しません

(イ)所得税の納税者(控除を受ける人)と生計を一にしていること。

(ウ)年間の合計所得金額が38万円超76万円以下であること。

  ※収入が給与のみのときは、給与収入(額面)が103万円超~141万円未満

(エ)他の扶養親族になっていないこと。

(オ)その年で一度も青色事業専従者として給与の支給を受けていないこと。

(カ)白色申告の事業専従者ではないこと。

 

(B)平成30年以降の改正ついて

①所得税の納税者本人(控除を受ける人)の合計所得金額1,000万円以下に3区分

(900万年以下、900万円超~950万円以下、950万円超~1,000万円以下)が設けられました。

収入が給与のみのときは以下のとおりになります。

 (ア)900万円以下→給与額面 1,120万円

 (イ)900万円超950万円以下→給与額面1,120万円超1,170円以下

 (ウ)950万円超1,000万円以下→給与額面1,120万円超1,170円以下

 

②配偶者の要件のうち、年間の合計所得金額が38万円超123万円以下となりました。

収入が給与のみのときは、給与収入(額面)が103万円超から2,015,999円以下となります。

  

4.年末調整で日本国外に住む親族を配偶者控除の対象にする場合

年末調整日本国外に住む親族を配偶者控除の対象にするには、次のいずれかの方法によることとなります。

(A)

 ①国外居住親族に係る配偶者控除の適用を受ける旨を扶養控除等申告書等に記載する。

 ②扶養控除等申告書等に親族関係書類添付する。

 ③源泉徴収義務者に①と②を提出する。

(B)

 ①国外居住親族に係る配偶者控除の適用を受ける旨を扶養控除等申告書等に記載する。

 ②扶養控除等申告書等を提出するときに、親族関係書類提示する。

 ③年末調整のときに、送金関係書類を扶養控除等申告書等に添付する、または提示する。

 

5.親族関係書類

  次のいずれかの書類で、国外居住親族が所得税の納税者の親族であることを証明するものをいいます。 

外国語で作成されているときは、その翻訳分も必要となります。

戸籍の附票の写しその他の国または地方公共団体が発行した書類および国外居住親族の旅券の写し

②外国政府または外国の地方公共団体が発行した書類で、国外居住者の氏名、生年月日、住所または

 居所の記載があるものに限ります。

 

6.送金関係書類

  その年の次のいずれかの書類で、国外居住親族の生活費または教育費に充てるための支払いを、必要な都度、各人に行ったことを明らかにするものといいます。

 ※外国語で作成されたいるときは、その翻訳分も必要となります。

金融機関の書類またはその写しで、金融機関が行う為替取引により所得税の納税者から国外居住親族に

 支払をしたことを明らかにする書類

クレジットカード発行会社の書類またはその写しで、クレジットカードで国外居住親族が買い物したこと

 などを所得税の納税者から受領したことが明らかにする書類

 

7.確定申告で日本国外に住む親族を配偶者控除の対象にする場合

 確定申告日本国外に住む親族を配偶者控除の対象にするには、親族関係書類および送金関係書類を確定申告に添付する、または、確定申告書の提出するときに提示することになります。

 

8.年の途中で控除対象配偶者が亡くなったとき

  配偶者が年の途中で亡くなったときは、その亡くなったときに控除対象配偶者に該当しているかで判断することになります。

 配偶者の合計所得金額38万円以下は、1月1日~亡くなった日までの合計所得金額で判定することになります。

 

9.年の途中で所得税の納税者(適用を受ける人)が亡くなったとき

 所得税の納税者(適用を受ける人が年の途中でなくなったときは、その亡くなったときに、適用を受ける人の配偶者が控除対象配偶者に該当しているかで判断することになります。

 配偶者の合計所得金額38万円以下は、1月1日~12月31日までの合計所得金額を見積もって判定することになります。

 

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上記の内容は、平成29年12月6日時点のものとなります。

各個別的事案は各専門家へご相談されることをお勧め致します。

 

佐藤智明税理士事務所 https://www.satoh-tax.com/

税理士・宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー

関東経済産業局 認定経営革新等支援機関

  

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