所得税のバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除(税額控除)

所得税のバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除についてざっくり記載します。

 

1.所得税のバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除(税額控除)

 所得税の納税者は、一定の住宅ローン等を利用して自己所有の居住用住宅のバリアフリー改修工事をし、かつ、一定の期間までにその住宅を所得税の納税者の居住用としたときは、居住開始から5年間において各年の所得税額から一定額を控除することができます。

  

2.バリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除の控除期間と控除額

 所得税のバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除の控除期間と控除額は次のとおりです。

(ア)平成26年4月1日~平成33年12月31日までに居住したとき

①控除期間 5年間

②バリアフリー改修工事に係る住宅借入金等年末残高(Ⓐ:限度250万円)×2%

※消費税率5%のときの限度額は200万円

③(増改築等の住宅借入金等年末残高(最高1千万円)-Ⓐ)×1%

④ ②+③=控除額(限度額12万5千円)

 

(イ)平成19年4月1日~平成26年3月31日までに居住したとき

①控除期間 5年間

②バリアフリー改修工事に係る住宅借入金等年末残高(Ⓐ:限度200万円)×2%

③(増改築等の住宅借入金等年末残高(最高1千万円)-Ⓐ)×1%

④ ②+③=控除額(限度額12万円)

 

3.対象となる納税者

 所得税のバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除の対象となる所得税の納税者は次のとおりです。

(ア)所得税の納税者が次のいずれかに該当すること。

①50歳以上である。

②介護保険法の要介護または要支援の認定を受けている。

③所得税法上の障害者である。

④同居を常況としている親族が65歳以上または②若しくは③に該当する。

※50歳、65歳、同居は12月31日で判断します。

(イ)住宅借入金等の年末残高があること。

(ウ)バリアフリー改修工事後、6ヵ月以内に居住していること。

(エ)控除を受ける各年の12月31日まで住んでいること。

(オ)控除を受ける各年の合計所得金額が3千万円以下であること。

(カ)初年度に確定申告をし、住宅借入金等特別控除の適用を受けていること。

(キ)平成28年12月31日以前の住宅の取得等のときは、居住者であること。

 

4.対象となるバリアフリー改修工事

 所得税のバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除の対象となる住宅は次のとおりです。

(ア)バリアフリー改修工事費用が次のいずれかに該当すること。

①平成26年4月1日以降に居住したとき  (改修工事費用-補助金等)>50万円

②平成26年3月31日以前に居住したとき (改修工事費用-補助金等)>30万円

(イ)次のいずれかのバリフリー改修工事を含む増改築等であること。

①介助用車椅子の通路、出入口幅の拡張工事

②階段の勾配を緩和する工事(撤去を含む)

③浴室の改良工事で一定のもの

④トイレの改良工事で一定のもの

⑤手すりの取り付け工事

⑥段差を解消する工事

⑦戸の改良する工事で一定のもの

など

(ウ)所得税の納税者本人の居住するための家屋であること。

※2以上あるときは、主たる1つの家屋になります。

(エ)増改築等後の床面積が50㎡以上であること。

※マンションは専有部分の床面積で判断します。

(オ)床面積の1/2以上が専ら居住用であること。 

(カ)工事費用の1/2以上が自分の居住用部分の費用であること。

 

5.対象となる住宅借入金等

 所得税の住宅借入金等特別控除の対象となる住宅借入金等は次のとおりです。

(ア)居住用住宅の新築、取得、増改築等の借入金または債務であること。

(イ)家屋および家屋とともに取得するその敷地(借地権を含む)の取得のための借入金であること。

※家屋の取得するための借入がなく、土地の取得のみに借入をしたときは対象となりません。

※利息部分は対象とはなりません。

(ウ)返済期間が5年以上で、分割して返済することとなっていること。

(エ)主に以下のところからの借入金が該当します。

①銀行等の金融機関

②独立行政法人住宅金融機関支援機構

③独立行政法人都市再生機構

④地方住宅供給公社

⑤勤務先

※無利子、0.2%(平成28年以前に居住しているときは1%)未満は対象となりません。

⑥建設業者

 など

※親族、知人などからの借入金は対象となりません。

 

6.居住用財産の譲渡所得の特例を受け、住宅借入金等特別控除の適用ができないとき

 取得した住宅の居住した前々年、前年、居住年、翌年、翌々年に次の譲渡所得の特例の適用を受けているときは、バリフリー工事に係る住宅借入金等特別控除の適用を居住年以後10年間の適用を受けることができません。

(ア)居住用財産を譲渡したときの長期譲渡所得の課税の特例

(イ)居住用財産の譲渡所得の特別控除

(ウ)特定の居住用財産の買換えの長期譲渡所得の課税の特例

(エ)特例の居住用財産を交換したときの長期譲渡所得の課税の特例

(オ)既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物当の建設のための買換え及び交換の譲渡所得の課税

の特例

(カ)認定事業用地適正化計画の事業用地の区域内にある土地等の交換等の譲渡所得の課税の特例

 

7.初年度の住宅借入金等特別控除の適用を受けるには

 所得税のバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除の適用を受ける初年度は、確定申告書に必要事項を記載し、計算明細書、借入金年末残高証明書、登記簿、契約書の写し、増改築等工事証明書などを添付し確定申告する必要があります。

 

8.2年目以降の住宅借入金等特別控除の適用を受けるには

 2年目以降にバリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除の適用を受けるには、年末調整または確定申告により適用を受けることができます。

 

9.バリアフリー改修工事の住宅借入金等特別控除と選択適用となるもの

バリアフリー工事が要件を満たしているときでも、次のいずれか1つしか適用することはできません。

(ア)バリアフリー改修工事に係る住宅借入金等特別控除

(イ)増改築等に係る住宅借入金等特別控除

(ウ)住宅特定改修特別税額控除

 

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上記の内容は、平成30年1月23日時点のものとなります。

各個別的事案は各専門家へご相談されることをお勧め致します。

 

佐藤智明税理士事務所 https://www.satoh-tax.com/

税理士・宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー

関東経済産業局 認定経営革新等支援機関

  

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