亡くなった人の空家を売った時の3000万円特別控除

亡くなった人(被相続人)の空家を売ったときの3千万円特例控除についてざっくり説明します。

2019年6月20日:平成31年度改正を追記しました。

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除

相続又は遺贈(死因贈与を含む。)により取得した亡くなられた方(被相続人)のみが住んでいた家屋または敷地等を売却し、一定の要件を満たすときは、譲渡所得(利益)から最高3000万円まで控除することができます。

譲渡所得=売却価額 – 取得費 ‐ 譲渡費用 – 3000万円(特別控除)

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亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除|平成31年度改正

亡くなった人の空き家を売った時の3000万円特別控除の平成31年度改正は、2019年4月1日以降の家屋または敷地の売却について次のことが追加されました。

  • 期限の延長
  • 亡くなられた人が要介護認定等を受け、相続直前まで老人ホームに入居していたとき

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除 3000万円控除の対象となる人

亡くなった人の空き家を売った時の3000万円特別控除の対象となる人は、相続または遺贈(死因贈与を含む。)により亡くなられた方の住んでいた家屋と敷地の両方を相続した人に限られます。

ただし、
売った相手が親子、夫婦、生計一親族、内縁関係、特殊な関係にある法人である場合は、
適用が受けられません。

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除の適用できる期間

亡くなった人の空き家を売った時の3000万円特別控除の適用できる期間は、次のとおりです。

  1. 相続開始日が、平成25年1月2日以降であること。
  2. 売却日が、次のどちらかにも該当すること。
    • 相続開始日から3年経過日の12月31日までであること。
    • 平成28年4月1日から2019年(令和1)2023(令和5)年12月31日までの間であること。
      ※平成31年度改正で4年延長されました。

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除の対象となる家屋

亡くなった人の空き家を売った時の3000万円特別控除の対象となる家は、次のとおりです。

  • 亡くなられた方の主として居住用一の建築物だったこと。
    ※一の建築物とは、母屋と別棟の離れがあるときは、母屋部分のみ
  • 亡くなられた方のみが居住していたこと。
    ※賃貸併用住宅のときは、賃貸部分も空室であることが条件となります。
  • 昭和56年5月31日以前に建築されたものであること。
    ※分譲マンションなど区分所有建物の登記がされた建物適用できません
    ※未登記のときは、遺産分割協議書、請負契約書、確認済証、固定資産税台帳の写しにより証明できればOK
  • 相続から売却までに、有償・無償を問わず事業、貸付、居住に使用されていないこと。
  • 一定の耐震基準を満たさない場合は、売主が新耐震基準に適合するようリフォームをしたものであること。
    ※買主側でリフォームや取壊しをしたものは対象外となります。
  • 平成31年度改正
    2019年4月1日以降に売却(引き渡し)したときは、次の両方に該当する場合も対象となります。
    • 亡くなられた人が入所の直前に介護法に規定する要介護認定等を受けて相続開始直前まで次の施設に入居や入所していたこと。※入所後に
      •  特別養護老人ホーム
      • 有料老人ホーム
    • 老人ホームに入居してから相続開始直前まで、亡くなられた人の物品の保管や一時滞在で使用され、事業、貸付や亡くなった方以外の居住用に使用されていないこと

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除の対象なる土地

亡くなった人の空き家を売ったときの3000万円特別控除の対象となる土地は、次のとおりです。

  • 亡くなられた方の主として居住用家屋の敷地だったこと。
    ※2以上の母屋と離れなどの建築物のときは土地の面積に2以上建築物の床面積の合計のうち、母屋の床面積の占める割合を乗じた面積のみが対象となる
  • 相続から売却までに、有償・無償を問わず事業、貸付、居住に使用されていないこと。
  • 一定の耐震基準を満たさない家屋を取り壊したときは、次の条件の全部を満たしているとき
    ※建物を取壊すときは譲渡日(契約効力発生日、引渡し日)の前までに取壊す
    • 家屋を相続から家屋を取壊しまで、有償・無償を問わず事業、貸付、居住に使用されていない
    • 敷地を相続から売却まで、有償・無償を問わず事業、貸付、居住に使用されていない
    • 家屋を取壊したあと、敷地を更地のままで売却する
  • 平成31年度改正
    2019年4月1日以降に売却したときは、亡くなられた人が介護法に規定する要介護認定を受けて、相続開始直前まで老人ホームに入居していたこと。

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除の家を取り壊すことの注意点

亡くなった人の空き家を売ったときの3000万円特別控除の家を取り壊すときに、次のとおりにしてしまうと3000万円特別控除が受けられないと国税不服審判所が判断しています。

  • 売買契約時に買主側で古い家屋を取壊すことを前提に、売買金額を取壊し費用分を値引いて実質的に売主側が取壊し費用を負担していることにしたとき

空き家を取壊すときは、売主側で取壊しをしたあとでその敷地を売却する必要があります。

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除の対象となる売却金額の上限

亡くなった人の空き家を売ったときの3000万円特別控除の対象となる売却金額の上限は、次のとおりです。

  • 相続開始日から3年経過日の12月31日までの売却代金等の合計が1億円以下であること。
  • 相続開始日から3年経過日の12月31日までの間に適用がある家屋・土地等を分割して売却した部分も含め合計が1億円以下であること。
  • 相続開始日から3年経過日の12月31日までの間に適用がある家屋・土地等を分割して取得した他の相続人が売却した部分も含め合計が1億円以下であること。
  • 合計が1億円以下には、贈与・低額譲渡も含みます。

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除と一緒に適用できるもの

亡くなった人の空き家を売ったときの3000万円特別控除と一緒に適用ができるものは、次のとおりです。

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除と一緒に適用できないもの

亡くなった人の空き家を売ったときの3000万円特別控除と一緒に適用ができないものは、次のとおりです。

  • 相続税の取得費加算の特例
  • 固定資産の交換の特例
  • 10年超所有の居住用財産譲渡の軽減税率の適用

亡くなった人の空家を売ったときの3000万円特別控除の適用を受けるには

亡くなった人の空き家を売ったときの3000万円特別控除の適用を受けるには、必要事項を記入し、確定申告をする必要があります。

適用を受けられないケース

次の人は亡くなった人の空き家を売ったときの3000万円特別控除の適用を受けられません。

  • 亡くなった人の空き家屋のみ相続した相続人または包括受遺者
  • 亡くなった人の空き家の土地のみ相続した相続人または包括受遺者
  • 相続人ではないが遺言で指定された人(特定受遺者)が、亡くなった人の空き家と土地を受け取った
  • 老人ホーム等の入所に、亡くなった方が要介護認定等を受けたとき
  • 空き家を譲渡したあとに建物を取壊した

地方公共団体からの空家等除却支援事業補助金

建物を取壊して、土地のみを譲渡するときに、地方公共団体から空家等除却のための補助金は、次のような取り扱いになります。

  • 原則、一時所得になる。
  • 交付を受けた金額をその交付目的に従って、建物の除却(取壊し)にしたときの費用に使ったときは、補助金は一時所得にならない
  • その使った費用のうち、必要経費または譲渡費用に算入した部分の補助金は、一時所得になる。

上記の内容は、ブログ記載時点のものとなります。
具体的な事案は各専門家へご相談されることをお勧め致します。

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