贈与税の基礎と暦年贈与

贈与税の基礎についてざっくり説明します。

贈与税の基礎

亡くなられた故人の財産に課税することに着目しているのが相続税であり、相続税を課税されるならば、
その生前に財産移転してしようとする考え方に着目したのが贈与税です。
贈与税は相続税の補完税であり、相続税法のなかに相続税と贈与税が規定されています。

相続税法は1税法2税目なのです。

贈与の成立

当事者の一方が自分の財産を無償で相手方に与えるという意思表示をし、
相手方がこれを受諾することにより成立します。
贈与する人の「あげます」と貰う人の「貰います」とお互いに合意の意思表示がされれば贈与は成立します。
(=諾成(だくせい)契約)

贈与の方法

書面で行う場合と書面で行わない場合があります。
書面で行う場合は、撤回することはできません。
一方、書面で行わない場合は、既に履行した部分を除き、いつでも撤回することができます。

時期の判定

贈与の時期がいつであるかは、原則、以下のように判定されています。

  • 書面による場合は、その贈与契約の効力が発生した時
  • 書面によらない場合は、その贈与の履行があった時
  • 停止条件付贈与の場合は、その条件が成就した時
  • 所有権などの移転の登記、登記の目的をなる財産も上記と同様となりますが、
    その贈与日が明確でないものは、特に反証がない限り、登記又は登録があったとき

課税される財産

本来の贈与財産とみなし贈与財産は、贈与税の課税対象となります。

本来の財産

相続税における本来の財産と同じ範囲のであり、
例えば、現金、預金、土地、貸付金、上場株式、非上場の株式、著作権、信託受益権など
法律の根拠を有する権利などであり、金銭で見積もることのできる経済的価値のある全てのものをいいます。

みなし贈与財産

下記の内容がみなし贈与財産に該当します。

  • 生命保険金等
    (契約者・保険料負担者 母/被保険者 父/保険金受取人 子供)
  • 定期金に関する権利
  • 財産を著しく低い価額の対価で譲り受けた場合
  • 債務免除等による利益
  • その他の利益の享受(例えば、無利息の金銭の貸与等)
  • 信託財産
  • 特別の法人(持分の定めのない法人)から受ける特別の利益
    ※ただし、上記に該当する場合でも一定の場合は贈与税の課税対象から除外される場合もあります。
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贈与税の非課税財産

以下の財産の贈与は、贈与税の課税価格には算入されず、非課税財産となります。

  • 法人からの贈与(所得税法で、一時所得として課税されます。)
  • 扶養義務者間の通常必要とする生活費又は教育費
    (親等が負担する子供の授業料など)
  • 相続又は遺贈による取得した者が相続開始年に取得した被相続人からの贈与財産
    (相続税の課税価格に算入されます。)
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  • 社交上の香典、贈答品などで社会通念上相当と認められるもの
  • 公益事業を行う者がその事業の用に供するため取得した財産
  • 特定公益信託で財務大臣の指定するものから交付される特定の金品
  • 地方公共団体の条例による心身障害者共済制度に基づいて支給される給付金を受ける権利
  • 特別障害者が特別障害者扶養信託契約に基づいて受ける信託受益権
  • 公職選挙法の適用を受ける公職の候補者が選挙運動に関し贈与を受けた金品で、
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暦年贈与の課税価格

その年1月1日~12月31日までの間に贈与により取得した課税される財産の価額の合計額となります。
ただし、納税義務者の区分により課税価格の計算は異なります。

  • 本来の贈与財産+みなし贈与財産=課税価格
  • (課税価格-配偶者控除-110万円(基礎控除))×累進課税-外国税額控除 =贈与税額
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暦年贈与の累進課税

平成27年1月1日以降は以下の区分により、特例税率と一般税率を適用して贈与税額を計算しています。

特例税率とは、直系尊属(父母、祖父母などであり)からの贈与により
受贈者(贈与を受けた年の1月1日に20歳以上の者に限る。)が財産を取得した場合に適用する税率をいいます。

一般税率とは、特例税率以外の場合に適用される税率のことをいいます。

特別税率※一般税率に比べ優遇されています

基礎控除後の価格 200万円
以下
400万円
以下
600万円
以下
1千万円
以下

1,500万円以下

3千万円以下 4,500万円
以下
4,500万円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 30万円 90万円 190万円 265万円 415万円 640万円

一般税率

基礎控除後の価格 200万円
以下
300万円
以下
400万円
以下
600万円
以下
1千万円
以下
1,500万円以下 3千万円以下 3千万円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円

暦年贈与の申告

課税価格が基礎控除(110万円)超えたら申告義務が生じます。
提出期限は、贈与により財産を取得した年の翌年2月1~3月15日までとなります。
※配偶者控除の適用を受けようとする場合等は申告が必要となります。

相続税の課税価格へ算入される贈与

相続等により財産を取得した人が、相続開始前3年間の間に、その亡くなった人から財産の贈与を受けたときは、
その贈与時の価格が相続税の課税価格に算入されます。

例えば、父から子へ下記の贈与があったとします。

  1.  H26.8.1  現金  50万円
  2.  H26.9.1  現金  60万円
  3.  H27.10.1 現金  200万円
  4.  H28.11.1 現金  250万円

そして、H29.8.15日に父が死去した場合 この時の相続財産が2億円だったとします。
H29.8.15日時点の相続財産2億円に上記②60万円③200万円④250万円が加算され、
2億510万円が相続税の課税の対象になります。

また、③と④は暦年贈与の贈与税を納付している分は、相続税の納付税額から控除されます。

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暦年贈与(年110万円)と選択になる相続時精算課税

納税者の選択することにより、暦年贈与(年110に万円)代えて、
贈与をした人(贈与者)から貰った人(受贈者)への贈与したときの
贈与価額から(累積)2,500万円超えた部分の金額は、一律20%課税される制度になります。

また、一度、選択すると撤回することができません。

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上記の内容は、ブログ記載時点のものとなります。
具体的な事案は各専門家へご相談されることをお勧め致します。

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