経営強化設備等を取得時の100%即時の特別償却と10%の税額控除

中小企業等が経営強化法に規定される「経営強化設備等を取得したときの全額即時の特別償却と7%の特別控除」についてざっくり説明します。

経営強化設備等(A類型とB類型)を取得したときの特別償却と特別控除

中小企業等経営強化法の認定(経営革新等支援機関のサポートを受けるができます。)を受けた経営力向上計画に基づき一定の設備を新規取得(制作、建設)して指定事業の用に使い始めたときは、使い始めた年度に、全額を即時償却又は税額控除のどちらかを選択適用することができます。

経営強化設備等のデジタル化(C類型)を取得したときの特別償却と特別控除

新型コロナウイルスの影響により、中小企業等経営強化税制が拡充され、生産性向上設備と収益力強化設備の類型に加えて、「テレワーク等の設備を購入したときの【デジタル化設備のC類型】」が追加されることになりました。

経営強化設備等の特別償却と特別控除の平成31年度改正

経営強化設備等の特別償却と特別控除の平成31年度改正により次のようになりました。

  • 適用期限が2年間延長され、2021(令和3)年3月31日までとなりました
  • 工場や店舗等の休憩室の冷暖房やテレワーク用PC等の設備が対象であることが明確にされた
  • 大法人に完全(100%)支配されている普通法人が対象外とされた
    ※大法人=資本金が5億円以上の法人など
  • 大規模法人に完全(100%)支配されている普通法人が対象外された
    ※大規模法人=大法人の100%子法人など

経営強化設備等の対象となる法人と個人事業者

経営強化設備等の対象となる法人と個人事業者は、青色申告書を提出するもののうち、次のどれかに該当する中小事業者等となります。

  1. 青色申告書を提出すること
  2. 次のどれかに該当する中小事業者等
    • 資本金、出資金が1億円以下の法人
    • 資本金、出資金を有しない法人のうち、常時使用する従業員が1000人以下の法人
    • 常時使用する従業員が1000人以下の個人事業者

ただし、

資本金が1億円以下の法人でも次のどれかに該当したときは対象外となります。

  • 大規模法人(資本金1億円超または常時使用従業員が千人超)から1/2以上の出資を受ける法人
  • 複数の大規模法人から2/3以上の出資を受ける法人
  • 平成31年度改正により、次の法人が対象外となります。
    • 大法人により完全(100%)支配されている普通法人
      ※大法人=資本金が5億円以上の法人など
    • 大規模法人に完全(100%)支配されている普通法人が対象外とされた
      ※大規模法人=大法人の100%子法人など
  • 平成29年度改正により、2019年4月1日以後は、適用除外事業者に該当する法人が対象外となります。
    ※適用除外事業者=前3年間の所得金額が年平均15億円を超える法人

経営強化設備等の対象なる期間

経営強化設備等の対象なる期間は、平成29年4月1日から平成31年3月31日2021年3月31日までの間に取得等したものに適用があります。
※平成31年度改正によ2年間延長されました。

経営強化設備等の特別償却を選択したとき

経営強化設備等の特別償却を選択したときは、全額を即時償却することができます。

一緒によく読まれている記事

減価償却資産を購入したときに確認しておきたい6項目についてざっくり記載します。減価償却資産を購入したときに確認したい7項目減価償却資産を購入したときに、購入金額、使用できる期間、青色申告などにより費用に計上できる金額がことな[…]

減価償却資産を購入したときに確認したい7項目

経営強化設備等の税額控除と選択したとき

経営強化設備等の税額控除と選択したときは、以下のどちらか少ない金額が控除できます。

  1. 取得価額×10% 
    ※資本金が3000万円超1億円以下のときは「7%」
  2. 税額×20%
    ※税額控除は、次の税額控除の合計で法人税の20%までが上限となります。

※その年度で控除しきれない金額があるときは、1年間の繰越ができます。
※一つの資産で特別償却と税額控除の両方を受けることはできません。

経営強化設備等の一定の設備

経営強化設備等の一定の設備は、生産性向上設備(A類型)または収益力強化設備(B類型)に分類されます。

経営強化設備等の生産性向上設備(A類型)

経営強化設備等の生産性向上設備(A類型)は、次の①~③のすべてに該当したものとなります

  1. 生産性向上設備の要件
    • 工業会等の証明書を取得したもの。
      証明書の発行は、設備メーカー等に依頼します。
    • 経営強化法の認定を受けること
    • 経営力向上の指標が旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備
  2. 取得価額の要件
    • 機械装置 1台の取得価額 160万円以上
    • 測定工具及び検査工具、器具備品 1台の取得価額 30万円以上
    • 建物付属設備 一の取得価額 60万円以上
    • ソフトウェア  一の取得価額 70万円以上
      ※ソフトウェアは情報収集機能及び分析・指示機能を有するものに限ります。
  3. 販売開始時期の要件
    • 機械装置 10年以内
    • 測定工具及び検査工具 5年以内
    • 器具備品 6年以内
    • 建物付属設備 14年以内
    • ソフトウェア 5年以内

経営強化設備等の収益力強化設備(B類型)

経営強化設備等の収益力強化設備(B類型)は、次の①~③のすべてに該当したものとなります。

  1. 収益力強化設備の要件 
    • 経済産業大臣(所轄の経済産業局)から確認書を取得したもの。
      ※経産局への確認申請は設備取得前に行う必要があります。
    • 経営強化法の認定を受けること
    • 年平均の投資利益率が5%以上となることが見込まれる
  2. 年平均の投資利益率

    年平均の投資利益率
    =(営業利益+会計上の減価償却費)の取得等の翌年度以降3年度の平均額÷取得等の年度の設備の取得価額の合計額

  3. 取得価額の要件
    • 機械装置 1台の取得価額 160万円以上
    • 工具、器具備品 1台の取得価額 30万円以上
    • 建物付属設備 一の取得価額 60万円以上
    • ソフトウェア 一の取得価額 70万円以上

経営強化設備等の対象とならないとき

経営強化設備等の対象とならない設備等は、次のとおりです。

  • 中古品
  • 国外での投資であること
  • 事務用器具備品
  • 本店、寄宿舎等に係る建物附属設備等
  • 設備の修繕等

経営強化設備等の適用を受けるには

経営強化設備等の適用を受けるには、つぎの手続き等をする必要があります。

  • (A類型)設備メーカー等に証明書の発行依頼をし、証明書を入手する。
  • (B類型)経済局への確認申請は設備取得前に行う。
  • 「経営力向上計画」を 策定し、各事業分野の担当省庁に申請し、経営強化法の認定を受ける。
    ※設備の取得は、原則、経営力向上計画の認定を受けてから行います。
    設備取得後に経営力向上計画の申請をする場合は、取得日から60日以内に計画が受理される必要があり、
    税制の適用を受けるには事業年度内に認定を受ける必要があります。
  • 申告する。

経営力向上設備等に係る固定資産税の特例とダブル適用

経営力向上設備等に係る固定資産税の特例とダブル適用が可能です。

その他の特別償却と税額控除

経営強化設備等を取得時の100%即時の特別償却または10%の税額控除以外の特別償却または税額控除は、おもに次のようなものがあります。

上記の内容は、ブログ記載時点のものとなります。
具体的な事案は各専門家へご相談されることをお勧め致します。

掲載の文章等の無断使用、無断転載を禁じます。
全ての著作権は佐藤智明税理士事務所に帰属します。

佐藤智明税理士事務所 https://www.satoh-tax.com/

成長期・成熟期に強い顧問税理士をお探しの経営者の方へ

顧問税理士|税理士 佐藤智明

次のような方がご利用しています。顧問税理士の詳細はこちら

  • 税制や融資で有利になるサポートを受けて
    企業を成長をさせたい
  • メールやZOOMで相談できる専門家の相談相手がほしい
  • 税金に詳しくないので、専門家の相談し
    安心して経営に専念したい
  • どれくらいまで節税していいのかがわからないので
    専門家の相談相手がほしい
  • 気付かないうちに脱税していないか不安をなくしたい
  • あとで多額の税金の支払をしなくていいように
    安心して経営に集中したい
  • 会社や事業のことだけではなく、
    相続や贈与も相談できる専門家の相談相手がほしい
  • 税理士以外の担当者では不安があり、
    本業に専念できる環境を整えたい
  • 担当者が変わるたびに
    誰に相談していいのかわからなくなる不安を解消したい
    など