【相続&贈与】民法改正により創設された配偶者居住権

民法改正による配偶者居住権についてざっくり記載します。

 

1.民法改正による配偶者居住権の創設

 2018(平成30)年7月の民法一部改正により配偶者居住権が創設されました。

適用時期は、2018(平成30)年7月13日から2年を超えない範囲内で政令で定められて日以後に亡くなられた相続に適用されます。

 

2.配偶者居住権について

 配偶者居住権とは、亡くなった人の所有する家に亡くなった人の配偶者が相続開始時に住んでいたときに次のいずれかに該当するときは、配偶者以外の人がその家を所有することとなったとしても、その配偶者は住んでいた家を無償で使用または賃貸などで収益をする権利(配偶者居住権:所有権ではない)を取得することができます。

(ア)遺産分割により配偶者居住権を取得したとき

(イ)遺言により配偶者居住権を遺贈されたとき

(ウ)家庭裁判所の審判により配偶者所有権を取得したとき

 ただし、その住んでいた家が亡くなった人と配偶者以外の人で共有で所有していたときは配偶者居住権の適用はありません。

 

3.配偶者居住権の存続期間

 配偶者居住権の存続期間は次のとおりになります。

(ア)原則

配偶者が亡くなるまで(終身)

(イ)特例

 以下により別段の定めがあるときは、その期間になります。

①遺産分割協議により定めた期間

②遺言に定めた期間

③家庭裁判所の審判により定めた期間

 

4.配偶者居住権の登記

  配偶者居住権を取得した配偶者がいるときは、その建物の所有者は、配偶者居住権の設定の登記の義務があります。

 

5.配偶者居住権があってもできないこと

  配偶者居住権があったとしても次の事項については行うことはできません。

(ア)配偶者居住権を譲渡すること

(イ)家の所有者の承諾がなく、家の改築または増築すること

(ウ)家の所有者の承諾がなく、第三者に家を使用などをさせること

 

6.配偶者居住権がある家の費用負担について

 配偶者居住権が設定されたいる家の通常の必要費は、配偶が負担することとされています。

 

7.配偶者所有権を消滅させることができるとき

 配偶者所有権がある配偶者が次のいずれかの規定に違反し、一定の期間に、その違反を改めないときは家の所有者は配偶者居住権を消滅させることができます。

(ア)家の所有者の承諾がなく、家の改築または増築すること

(イ)家の所有者の承諾がなく、第三者に家を使用などをさせること

など

 

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上記の内容は、平成30年8月7日時点のものとなります。

各個別的事案は各専門家へご相談されることをお勧め致します。

 

佐藤智明税理士事務所 https://www.satoh-tax.com/

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